宇宙論を飛躍的に前進させた天文学者4名

吸い込まれるような暗闇とどこまでも広がる巨大空間。謎に包まれた宇宙について想いを馳せることは、私たちがいかに小さな存在なのかを思い知ることでもあります。しかし、そんな宇宙の謎に果敢に挑んだ学者がいるのを忘れてはいけません。今日私たちが宇宙について知ることができるのは、他でもない彼らの功績によるものなのですから。

ニコラウス・コペルニクス


地球は宇宙の中心にあって、太陽や月は地球の周りを回っているーー天動説は1400年もの間広く信じられていました。これを否定し地球はほかの惑星とともに太陽の周りを自転しながら公転しているという地動説を唱えたのがニコラウス・コペルニクス。現代天文学の父として知られるニコラウス・コペルニクスの仮説は完全ではありませんでしたが、その後の基礎研究に大きく貢献しました。彼の功績がガリレオ、ケプラー、デカルト、ニュートンなど、その後に続く著名な科学者の研究を支えたことは言うまでもありません。

ガリレオ・ガリレイ


哲学、数学、宇宙論、物理学、天文学といった幅広い分野で活躍した現代科学の父、ガリレオ・ガリレイ。彼は望遠鏡を発明したことでも知られており、土星の環、木星の月、金星の位相を発見できたのは、彼のおかげだと言えるでしょう。地動説を唱えたガリレオ・ガリレイは当時、完全なる「異端者」でした。1916年には彼の本が出版停止になるだけでなく、1633年にはカトリック教会から有罪判決を受け逮捕されます。波瀾万丈な人生を歩んだガリレオ・ガリレイですが、彼の研究を基にニュートンが古典力学の基礎を築くなど科学界に大きく貢献しました。

クリスティアーン・ホイヘンス

かつてオランダの25ギルダー紙幣にその肖像が描かれていたオランダの数学者、物理学者、天文学者として知られるクリスティアーン・ホイヘンスは、ガリレオ・ガリレイが発見した土星の周りの塊を「土星の環である」と証明したことでも有名です。彼は1629年にオランダの名家に生まれ、家庭教師により数学と法学を深く学びました。フランスの数学者や哲学者、ルネ・デカルトなどの知識人とも交流があり、科学アカデミーである王立学会の著名なメンバーとしても知られています。ちなみに彼は、振り子時計やゼンマイ時計も作りました。

スティーブンホーキング


1942年、奇しくも望遠鏡を発明したガリレオ・ガリレイが亡くなってから300年後に生まれた科学者、スティーブン・ウィリアム・ホーキング。量子力学や一般相対性理論などに精通し、ブラックホールに関する新しい理論などを提唱し続けました。特に1983年に発表された宇宙の起源を解明する「無境界条件」論は現代宇宙論の進展に大きく貢献。21歳の時にALSと診断されてからは車椅子に乗りながら研究を続けますが、身体の不自由を強いられながらも、自由な精神で深い洞察力を発揮します。

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